今、オタクに関する大きなパラダイムシフトが起きていることに気が付いていますか?
「オタクはダサいからモテない」という鉄の概念が覆されようとしているのです。
「オシャレオタク」の誕生
いつの頃からか「オタク=ダサい」と言われ続けてきました。オタクたちは、オタクに植え付けられたこうしたネガティブな社会評価を覆すために、あらゆる努力をしてきました。
勇気をふり絞って美容室に出向き、カリスマ美容師の失笑を浴びながら伸ばしっぱなしの髪を切りました。ジャンクフードで膨らんだ腹を、ラ〇〇ップに頼ることなく自力で引っ込めました。そして、最も大きな変化が「ファッション」です。
萌えキャラが描かれたお気に入りのTシャツは、自宅でも着用することを禁じました。シャツのボタンの一番上は「留めなくてもいい」ことを学びました。もちろん、シャツはズボンにタックインしません。
「サイズ感」という重要キーワードも覚えました。ポケットがたくさんついた超機能的なベストも捨てました。頭にバンダナも巻きません。指先の開いた手袋もしません。ウエストポーチ+紙袋を手放し、トートバックを買いました。
こうした涙ぐましい努力の結果、「どう見てもオタク」という見た目を脱し、清潔感のある普通のファッションに到達したのです。ココです!ココに留まれたオタクたちだけが、「オシャレオタク」になれるのです。
ファッションにハマりすぎ、限られたイケメンしか着てはいけない「菅田将暉風」や、案外女性受けはイマイチな「三代目風」に進んでしまうと、「オシャレオタク」ではなくなるのです。
そうして「オシャレオタク」という新ジャンルを誕生させ、いまやモテ男になりうる存在として、出会い系サイトでも「オシャレオタク」は注目の的となっているのです。
オシャレオタクの逆襲
これまで「ダサい」「モテない」と散々バカにされ、「彼女は、二次元がベストです」と自ら心を諫めてきたオタクも、スッキリとしたオシャレファッションに変わることで、気持ちまでも前向きになっていきます。
単に身につけているものが変わっただけではありません。オシャレに気を遣うことは、周りや特に女性に対する「気遣い」の一つです。どうしたら好印象を持たれるかを考えて実践することは、すでに女性へのアプローチをしているのと一緒です。オシャレオタクになると、生身の女性に対しても卑屈になることなく、自然にアプローチできるようになるのです。
ダサいイケメンには勝てる!
しかし、一生懸命オシャレにしたところで、もって生まれた顔の造形には限界があります。ヘアスタイルやヒゲ、肌のコンディションを整えることで「イケメン風」になることはできますが、団子鼻が鼻筋の通ったシュッとした鼻になったり、モンゴル顔がクッキリ二重瞼の外人顔になることはありません。
ところが、顔の造形が整った「真のイケメン」は、案外モテないのです。「きっとモテるだろうから、自分なんて相手にされないだろうな」と思う女性も多く、「顔がいい人はみんなにちやほやされているから性格が悪い」と思われることもあります。
実際、モトがいいことにかまけて、オシャレに無頓着な「ダサいイケメン」もいます。
「ダサいイケメン」←ココには絶対に勝てます!
女性は、「イケメン=モテる=おしゃれ」と思い込みがちです。
万が一、妙なセンスであっても「三代目」や「菅田将暉」によって、「イケメンだからいいわ」と思わせてしまうのですが、現実の「ダサいイケメン」の破壊力はそんなものではありません。
ダサいイケメンが女性に与えるショックは大きく、「残念すぎる」「どうかしている」「自分の顔に謝れ!」という非難の中、「いや、実はあれはイケメンじゃなかったのかも……」という、まさかの思考修正さえ引き起こします。
「ダサいイケメン」は、もはや敵ではありません。
「だったら、オシャレに気を使ってて、でも出過ぎない『ちょいオタ』の男性がいいかも」と思われ、オシャレオタクへの注目が集まります。オタクがイケメンに勝つ!という偉業を成し遂げるのです。
そして、このオシャレオタクの偉業は「オシャレではないオタク」、つまり「ガチのオタク」にまでいい影響を与えていきます。「オシャレじゃないオタク」の青田買いが始まり、「オシャレオタク育成ゲーム」さながらに、女性たちからのアプローチが始まる(はず)です。
いくらダサくてもイケメンは妙なプライドがあり、こうしたアプローチに応じることはできません。つまり「ダサいオタク」も、「ダサいイケメン」に勝つポテンシャルがあるということです。
「オタクはダサいからモテない」は過去の話です。「オタクは、オシャレになってダサくなくなればモテる」だけでなく「オタクはダサくてもモテる」という奇跡の理論に到達しました。
つまり結論はこうです。
「オタクはモテる」